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便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)治療薬「リンゼス錠0.25mg(リナクロチド)」とアミティーザの違いについて [便秘薬]

便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)治療薬「リンゼス錠0.25mg(リナクロチド)」とアミティーザの違いについて

2016年11月25日(金曜日)、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)治療薬「リンゼス錠0.25mg」についての医薬品としての製造承認可否が審議されます。
アステラス「リンゼス錠【リナクロチド)」に関する報告




リンゼス錠0.25mgの薬理作用
便秘型過敏性腸症候群に適応申請されている「リンゼス錠0.25mg」の主な働きは腸粘膜上皮細胞に発現しているGC-C受容体に結合することで、腸管分泌及び腸管輸送能を促進する働きです。さらに内臓痛覚過敏を改善する効果も報告されています。

日本での第Ⅲ相試験の結果によると、過敏性腸症候群症状の成人患者さん500例が12週間経口投与した臨床試験の結果、プラセボ投与群の改善率が18%であるのに対し、リンゼス錠0.5mgを服用した群では34%の改善が確認されたというデータがあります。

リンゼス錠0.25mgは便秘型過敏性腸症候群および慢性特発性便秘の適応症により、世界30か国以上で使用されている薬です。

○リンゼス錠0.25mgの作用部位である腸管上皮細胞上に発現しているCG-C受容体について
CG-C受容体は腸管腔からの情報を腸管内(細胞内部)に伝達する受容体の役割をしています。生体では腸管腔側の情報伝達物質として、内在性ホルモンのグアニリン・ウログアニリンなどのホルモンがCG-C受容体に対するリガンドとしてはたらきます。CG-C受容体にグアニリンなどのリガンドが結合すると、細胞内cGMP濃度が上昇し、CFTRクロライドチャネルや未知のCaチャネルが作動します。これによりクロライドイオンの分泌とカルシウムイオンの流入が生じ、イオンとともに水分子を腸管腔へ移動させることができます。

生体ホルモン物質以外では、下痢を誘発する腸管感染菌(毒素原性大腸菌やペスト菌など)が放出する毒素(耐熱性エンテロトキシン)はCG-C受容体への結合が強いため、腸管上皮細胞のクロライドイオン分泌が促進されて長時間の下痢の要因となります。

さて、腸管上皮細胞にあるクロライドチャネルを活性化して腸管腔内の水分分泌を促進させる薬には「アミティーザカプセル24μg(適応症:慢性便秘症)」があります。アミティーザカプセルもリンゼス錠0.25mgも、どちらも腸管口腔内の水分分泌を促す働きがあるのですが、その違いを確認してみると

アミティーザ:小腸上皮に存在するClC-2クロライドチャネルを活性化して水分UP
ClC-2クロライドチャネルの特徴
・チャネルコンダクタンス:~3
・阻害剤:Zn、Cd

リンゼス錠:CG-C受容体を介してCFTRクロライドチャネルを活性化して水分UP
CFTRクロライドチャネルの特徴
・チャネルコンダクタンス:6~10
・阻害剤:オイグルコン、
・CFTR:嚢胞性線維症遺伝子由来タンパク質の略
薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で審議されるリスト




リンゼス錠0.25mgの薬理作用
上記のように、作用するクロライドチャネルの違いが確認されましたが、各クロライドチャネルの具体的な力価については、ぼんやりとしか確認できませんでした。上記2剤は同じように腸管腔に水分を分泌させる働きを持っていますが、薬理作用部位が異なるので併用も可能なように感じます。

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