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開封した目薬の期限は1か月を目安とする理由について [目薬]

開封した目薬の期限について

一般的に、「開封した目薬は1か月を目安にして捨てる」ことがルールと考えられています。花粉症などで毎日点眼をする場合は、1か月以内に目薬を使い切ってしまうため問題はありませんが、“ものもらい”など、点眼後数日で完治してしまう場合は、目薬が半分以上残ってしまうケースがあります。

そこで今回は、開封した目薬の具体的な状態について調べてみました。

~細菌の繁殖について~
目薬をさすときに、“まつげ”や“まぶた”に目薬の先端がくっついてしまうことはよくあります。使用開始して30日後の目薬について調査したデータでは、約50%で細菌が確認されたという報告があります。

目薬には水剤の劣化防止のために少量の防腐剤が含まれていますが、その濃度は知れています。一度でも細菌が入り込めば、減ることはなく増え続けるわけです。食べ物でもそうですが、水分を多く含む製品は“いたみやすい”のだと思います。
点眼剤に含まれている防腐剤のMRSAに対する防腐効果について




開封後の点眼剤の光安定性について
~開封後の薬価の低下率について~
点眼薬が1日に受けると推定される曝光量を2万4000lux・hr(3000lux × 8hr)として50日後(120万lux・hr)、30度という条件で光安定性試験を行ったデータを確認しみました。

点眼瓶に貼付されているラベル(包装フィルム)をはがして、無遮光、30度、120万lux・hrという最も過酷な曝光条件での力価低下率を確認してみると

○力価が90%以上残っている薬
アトロピン、カリーユニ、ザジテン、サンコバ、サンピロ、ネオシネジン、フルメトロン、ペノキシール、ミケラン、ミドリンM、ミドリンP

○力価が90%以上残っているものの、着色が認められた
インタール、タリビット

○力価が90%未満
IDU(78%)、チモプトール(84%着色あり)、ノフロ(87.8%着色あり)、フラビタン(87.5%)、ジクロード(66%着色あり)、ムコゾール(84%)、リンデロン(68.6%)、ニフラン(16%沈殿あり)、サルベリン(89.9%)、タチオン(68.5%)、ピバレフリン(87%)

光照射に関しては、成分により分解率が大きく異なることがわかります。“ものもらい”で処方されることが多いタリビット点眼は光照射により着色が確認されています。さらに50日の光照射で5.5%力価が低下することが確認されていますので、それ以降の使用は耐性菌を引き起こす可能性が示唆されます。

細菌繁殖と力価低下という2つの観点から「開封後の目薬は1か月程度で捨てましょう」というルールを解釈したいと思います。

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