So-net無料ブログ作成

授乳婦とロキソニンテープ(ロキソプロフェン)について [授乳婦]

○授乳婦とロキソニンテープについて

ロキソニンテープ(ロキソプロフェン)
妊婦:有益性が危険性を上回る場合に使用する
授乳婦:記載なし

添付文書を確認してみると、ロキソニンテープはモーラステープに比べて、妊婦および授乳婦への注意喚起が少ないことが分かります。

ロキソニンに関しては内服薬も外用薬も海外での使用実績が乏しいことから、モーラス(ケトプロフェン)に比べて、さらに報告例が少ないのが実情です。数少ない報告例を確認してみると、授乳婦4例にロキソニン錠が投与されたデータに「ロキソプロフェン服用後の乳汁中のロキソプロフェンは検出限界以下(0.1㎍/ml)であった」という記述があります。

0.1μg/ml以下=100μg/L以下という意味です。同類薬のケトプロフェンを静脈注射したデータでの検出限界は20μg/Lに設定されていましたので、ロキソプロフェンで設けられた検出限界(100μg/L)といのは、精度が低い(緻密ではない)データであるといえます。現状報告では、乳汁中のロキソプロフェン濃度は100μg/L以下であることしかわかりません。(ケトプロフェンの平均乳汁中濃度は57μg/mlでした)
授乳婦とロキソニン錠についての報告




後陣痛に対するロキソプロフェンナトリウムの有効性に関する検討
また1990年07月「産婦人科の世界」の中で、ヒトにおいて経口投与ではロキソニンの乳汁移行は認められなかったと記されています。
(後陣痛に対するロキソプロフェンナトリウムの有効性に関する検討より)

ロキソプロフェンテープの特徴

ロキソニンテープ100mgを1日1回24時間貼付した場合
ロキソプロフェンとしてのAUC概算:500ng・hr/ml
Trans-OH体としてのAUC概算:230ng・hr/ml

ロキソニン60mg錠を1日3回、1回1錠服用した場合
ロキソプロフェンとしてのAUC概算:18750ng・hr/ml
Trans-OH体としてのAUC概算:5100 ng・hr/ml

ロキソニンテープ100mgを24時間貼付したときのAUC量(血液中に入るロキソプロフェンの総量)は、ロキソニン60mg錠を1日3回、1回1錠服用したAUC量の1/37以下です。このことからロキソニンテープは皮膚表面で鎮痛効果を発揮するものの、血液中への到達量が低い製剤であることが分かります。これは授乳婦にとっては非常に利便性が高い製剤と言えます。

さらに、ロキソプロフェンはそのままの形では薬としての効力はなく、皮膚中のカルボニル還元酵素によりtrans-OH体に変換されてから鎮痛作用を示します。ロキソニンテープのTrans-OH体の血中濃度は内服薬と比較してAUC量換算で1/22以下となります。

ロキソニンテープ100mgには100mgのロキソプロフェンが含有されているのですが、12時間貼付すると約10%(ロキソプロフェン10mg)が体内へ移行することが確認されています。皮膚表面および直下の筋肉で利用された後、循環血流に移行して肝臓で抱合を受けて尿から排泄されます。
ロキソニンテープは何枚まで貼れるのか




授乳婦とモーラステープについて
まとめ
・ロキソニンテープ100mgは10%(10mg)が体内へ移行する
・ロキソニン錠60mgを服用した時のバイオアベイラビリティは不明
・1日3回ロキソニン60mgを服用した時の血中薬物総量を100%とすると、ロキソニンテープ100mgを24時間貼付した時の血中薬物総量は約2.7~4.5%程
・ロキソニンはTrans-OH体へ変換されてから鎮痛効果を発揮する
・摂取したロキソニン量を100%とするとTrans-OH体は約27~46%程
・1990年の報告ではヒトにおいてロキソニンは乳汁中へ移行しない
・2014年の報告ではヒトにおいてロキソニンの乳汁中移行量は0.1μg/ml以下であり検出できない
・添付文書上、授乳婦への注意喚起がない

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康