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尿失禁を改善する新治療について [泌尿器]

尿失禁を改善する新治療について

第104回日本泌尿器学会において、尿道括約筋の機能低下による腹圧性尿失禁に関する治療成績が報告されました。腹圧性尿失禁は尿道平滑筋細胞の減少が原因と考えられており、国内では約400万人の女性がかかっている可能性が示唆されています。

治療方法
自己の皮下脂肪を250g吸引し、その中から多分化能を有する皮下脂肪組織由来再生細胞をとりだして括約筋に直接注入する方法です。これにより尿道括約筋の再生がすすみ尿道を閉鎖するとともに、局所の血流を改善する機序が考えられています。

海外ではオーストラリアにおいて、ヒト培養自己骨格筋細胞を使用した同治療が行われていますが、培養過程における安全性が懸念されています。皮下脂肪由来の細胞の場合、細胞分離装置を用いることで、短時間(1~2時間)前駆細胞が得られることから培養時の安全性を危惧する必要がありません。世界初の方法です。

女性3例に対して施行され、施術時間は脂肪抽出時間が1~2時間、再生細胞の注入時間が30分程度とされれています。

治療成績は3例中2例で尿パットを使用しなくても済むまでに改善し、そのうち1例は治療1年後の時点で失禁がなくなっていることが確認されています。

この治療は第二種再生医療等技術に分類されています。第二種再生医療等技術とは自己細胞を用いて再建、修復、形成を目的とする技術です。
(ES細胞やiPS細胞、遺伝子治療や異種動物細胞を利用する場合は第一種再生医療等技術となります。)

平成21年8月にヒト幹細胞臨床研究として実施計画書が作成され、厚生労働省に申請されています。平成25年3月までに30症例(女性10例、男性20例)を対象として臨床研究が行われております。
再生医療技術のリスク分類




脂肪組織由来細胞を用いた腹圧性尿失禁治療の有用性に関する研究
報告では、「この治療法は自己組織を用いて、体外での培養を必要としない方法であること、3時間以内に実施できる施術であることから侵襲性が低く、有望な括約筋再生治療となりうる」まとめています。

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