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水ぼうそう予防ワクチンが50歳以上の帯状疱疹予防薬として承認をうける [帯状疱疹]

水ぼうそう予防ワクチンが50歳以上の帯状疱疹予防薬として承認をうける

厚生労働省は、水ぼうそう(水痘)予防ワクチンの効能効果に50歳以上を対象として「帯状疱疹の予防」という適応を追加承認することを決めました。

年齢を問わず、水ぼうそう(水痘)にかかったことがある人は、帯状疱疹の発症リスクを背負っています。帯状疱疹は神経根に隠れている帯状ヘルペスウイルスが、一時的な免疫力低下などのタイミングで増殖して発症する疾患です。とくに高齢者では皮膚症状は軽減しても、帯状疱疹後の神経痛が残って予後が悪い方がおります。神経痛治療として長期間病院に通っている方も少なくありません。

1998年に日本で開発された水痘ワクチンは、2014年10月から小児に対して定期接種となり、公費で受けられることになっていましたが、それ以外の方は自費(全額負担)で摂取しなければなりませんでした。今回の厚生労働省の追加承認をうけて50歳以上の方は保険医療制度を利用して1~3割負担で予防接種を受けることができます。

水ぼうそう(水痘)ワクチンの安全性について
水ぼうそう(水痘)ワクチンは生ワクチン(弱毒性ワクチン)としては安全性が極めて高い評価をうけています。白血病や免疫力が低下している患児などの水痘感染を防ぐ目的で開発された経緯があるため安全性には十分な配慮がなされている製剤です。健常人だけでなくハイリスク児においても副反応の頻度が低い報告があります。

予防接種の持続期間について
日米の10~20年間に及ぶ長期追跡調査の結果、ワクチン接種後に抗体がつくられれば95%以上の確率で持続することが確認されています。一方でワクチン1回摂取では15%程度の方の抗体産生が不十分であるというデータがあり、アメリカやドイツでは2回摂取することになっています。水痘ワクチンは発売されて30年程の製剤ですので、長期追跡調査といっても10~20年程度の期間となります。
水痘ワクチンに50歳以上の帯状疱疹予防が効果が追加される




水痘ワクチン使用による具体的な評価・分析結果
帯状疱疹患者の減少ならびに症状軽減効果
水ぼうそうに感染した後、早期に帯状疱疹を発症することが知られている急性白血病患児において、自然感染に比べてワクチン接種者では帯状疱疹出現頻度が低いことが知られています。またワクチン接種を行っていれば予防効果だけでなく、帯状疱疹発症後の重症化を防ぐことができるということも期待されています。

定期接種が実施されているアメリカでは帯状疱疹の増加が確認されていません。そのため長期的観点からみれば、水痘ワクチンの定期化接種により、水ぼうそうに加えて帯状疱疹の減少を図る効果が期待されています。イギリスでは水ぼうそう(水痘)ワクチン接種後の臨床データ解析に帯状疱疹に対する評価もふくめて研究がなされており、興味深いところです。あるデータでは水ぼうそう(水防)ワクチンの予防接種を行うことで帯状疱疹後の神経痛を発症するリスクを65%も減らすことができると報告されています。

50歳以上で過去に帯状疱疹の薬をお渡ししたことがある患者さんたちには「水ぼうそうワクチンの予防接種」が保険医療制度を利用して受けられるようになることをお伝えすることは予防医療の幅が広がるきっかけになるのではないでしょうか。

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