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イトリゾールカプセル(イトラコナゾール)の特徴と、ラミシール錠(テルビナフィン)との使分けについて [水虫治療]

イトリゾールカプセル(イトラコナゾール)の特徴と、ラミシール錠(テルビナフィン)との使分けについて

爪白癬やカンジダ症などの治療に使用される経口抗真菌薬の特徴についてまとめてみました。

~イトリゾールカプセル(イトラコナゾール)~
・抗菌スペクトラムが広いという特徴があります。
・カンジダ症やマラセチア感染症の第一選択薬として利用されます。
・水虫(白癬菌)に対してはラミシール(テルビナフィン)が使用できない場合の第二選択薬という位置づけです。
・イトリゾールは肝臓で代謝をうけ、主活性代謝物(OH-イトラコナゾール)へと代謝されます。
・イトリゾールとOH-イトラコナゾールの抗真菌活性は同程度です。
・半減期は20時間程度
・併用禁忌薬・併用注意薬が多数存在します。
・カンジダ症には連続服用を行いますが、爪白癬にはパルス療法を行います。(400mg/日を3サイクル)

パルス療法では、イトリゾールカプセルを400mg/日という量(常用量より多い量)で服用します。するとイトリゾールと血中タンパク質との結合率が飽和し、血中遊離イトリゾール量が一過性に増えます。その結果、爪へ移行するイトリゾールの量も増えます。イトリゾールは爪成分のケラチンとの親和性が高いため、一度くっつくと長期間にわたって爪内部に貯留する性質があります。これらの特徴を利用して、イトリゾールカプセル400mg/日を1週間経口投与し、3週間休薬するというサイクルで治療することをパルス療法と呼ばれています。

実際、イトリゾールカプセル200mg/日を3ヶ月連続服用したときの趾爪中薬剤濃度や、200mg/日で6サイクルのパルス療法を行った時の趾爪中薬剤濃度に比べて、400mg/日で3サイクルのパルス療法を行った時の趾爪中薬剤濃度の方が優位に勝っており、白癬菌の最小発育阻止濃度(MIC90)を超えている期間が長いというデータがインタビューフォームおよび臨床データにより示されています。
難溶性イトラコナゾールの特徴について




経口抗真菌剤の特徴について
イトリゾールは脂溶性かつ弱塩基性であるため、体内へ吸収するためには脂肪分や胃酸が必要です。そのため吸収率を上げるために食直後に服用する必要があります。服用タイミングだけでなく、カプセル剤自体にも吸収率をあげる工夫が施されており、イトリゾール主成分は水への溶解度が1㎍/ml以下の難溶性薬物なのですが、吸収率をあげるために、顆粒を3層に分けてカプセルに充填されています。中心部の賦形剤に主薬をコーティングすることで消化管からの吸収を高め、その周囲を顆粒同士の凝集を防ぐためにマクロゴールで保護コーディングを施し、消化管での吸収量UPに寄与する構造となっています。

~ラミシール錠(テルビナフィン)~
・水虫(白癬菌)に対する最小発育阻止濃度や最小殺真菌濃度が非常に低く、効き目がよい
・服用後の吸収性が非常によい
・抗菌スペクトラムが狭いため白癬菌(水虫)専用の薬剤というイメージ
・肝機能低下、血球減少症の注意喚起がでているので服用開始時は定期的な検査が必要です。
・併用禁忌薬なし

ルコナック爪外用液やクレナフィン爪外用液など、外用抗真菌薬の販売が好調ですが、爪白癬用外用抗真菌薬の対象は軽症例および経口抗真菌薬が使用できない症例です。経口抗真菌薬が第一選択薬であることにかわりはありません。爪白癬外用抗真菌薬は重症例には効果が期待できず、軽症から中等症例であっても経口抗真菌薬と比較して、治療期間が長く治癒率も低いのが現状です。そのため効果的な爪白癬治療を続けるためには外用薬と内服薬との併用療法が有用であると感じます。


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