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重症尋常性乾癬治療薬「トルツ皮下注」について [乾癬]

重症尋常性乾癬治療薬「トルツ皮下注」について

重症尋常性乾癬治療薬「トルツ皮下注」についての情報が公開されました。

海外では2016年3月にアメリカで承認されている薬で、中等症から重症の尋常性乾癬を主な対象として有効性と安全性が認められています。

日本国内では尋常性乾癬に加えて、関節症性乾癬、膿疱性乾癬および乾癬性紅皮症の適応が承認されています。既存の同効薬としては2015年に発売開始となっているコセンティクス皮下注(マルホ)、2016年発売予定のルミセフ皮下注(協和発酵キリン)があります。

効能は、炎症性サイトカインであるヒトインターロイキン17A(IL-17A)に対して高い親和性で結合することでヒト化免疫グロブリンGサブクラス4(IgG4)モノクロナール抗体です。

IL-17Aの過剰な産生は乾癬を含む種々の自己免疫疾患において重要な役割を果たすと考えられています。トルツはこの活性を中和することで、表皮角化細胞の過剰な増殖および活性化を抑制する働きがあります。
ルミセフ皮下注210(協和発酵キリン)が国内承認




トルツ皮下注のUNCOVER試験について
使用量は、初回投与量が160mgを投与し、その後導入投与期間として(最初の12週)には80mgを2週に1回、その後は維持投与期間として80mgを4週に1回で皮下投与する薬剤です。

~有効性~
中等症又は重症の局面型皮疹を有する乾癬患者1296例を対象としたデータによると、投与60週後(維持投与期間)における効果では
PASI75(75%改善):77.7%(プラセボ:8.8%)
PASI90(90%改善):70.7%(プラセボ4.4%)
PASI100(100%改善):52%(プラセボ:2.7%)

いずれもプラセボに比して非常に高い改善が確認されています。(p<0.001有意差あり)

乾癬性紅皮症や膿疱性乾癬症、関節症性乾癬症においても、被験者数はすくないものの類似のデータが報告されています。

副作用を確認してみると、主な副作用は注射部位反応(13.7%)、次いで気道感染(3.1%)となっています。
薬理作用が特定の免疫系の抑制ですので、感染リスクが増大することが臨床データとしてあがっています。そのため添付文書の「警告」や「禁忌」の欄には重篤な感染症、結核患者さんには使用できない旨が記載されています。

IL-17Aヒトモノクロナール抗体による治療が2015年より開始されていますが(コセンティクス皮下注)、重症乾癬治療のガイドラインのファーストラインに位置付けられるか、その有用性に期待が持たれます

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