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セファランチンが円形脱毛症に効果を示す作用について考える [円形脱毛症治療薬]

セファランチンが円形脱毛症に効果を示す作用について考える

セファランチンはタマサキツヅラフジという生薬植物を抽出および精製して作成された製剤であり、主な薬理作用は生体膜安定化作用、マムシ毒による致死の抑制作用、、副腎皮質ホルモン産生増加作用、放射線による白血球減少抑制作用、円形脱毛症改善作用、粃糠性脱毛症改善作用などの効果が報告されているものの、具体的な作用がなかなか把握しきれない薬であると感じています。今回はセファランチンの薬理作用の中でも特に円形脱毛症についての薬理作用を調べてみようと思います。まずはセファランチンのインタビューフォームから円形脱毛症の薬理作用に該当する部分をピックアップしてみます

セファランチンは細胞膜を形成する脂質二重層へ取り込まれることにより、膜撹乱物質による細胞膜の流動性を低下させ、膜構造と機能の障害を抑制していることが確認されています。具体的に生体膜のホスホリパーゼA2の活性化並びにアラキドン酸の遊離を抑え、血小板凝集、K+の遊出を抑制することで生体膜の安定化作用を認められています。

肥満細胞からのヒスタミンの遊離抑制作用が確認されています

下垂体を介し、血中のACTHを上昇させることにより、副腎皮質および血中のコルチコステロンの産生を高める作用が認められています。

末梢血管の拡張ならびに血流を促進し、末梢循環障害を改善する作用が認められています。
経皮的に毛成長機構に作用し、毛成長促進作用を有することが認められている。また毛乳頭細胞増殖傾向が認められています。

実際の臨床効果としては
円形脱毛症・粃糠性脱毛症に対する効果
「有効」以上が50%、「やや有効」以上が65%

円形脱毛症への効果に関して2010年の日本皮膚科学会ガイドラインではセファランチンを内服することによる効果を「C1:単発型および多発型の症例に併用療法の1つとして用いてもよい」と分類しています。具体的な報告内容ではセファランチンの内服で脱毛範囲が縮小することを示唆する弱い根拠が見出されている程度です。(多発型円形脱毛症において2剤の経口剤(セファランチ+グリチルリチン製剤)よりも経口剤1剤+外用剤1剤(セファランチン+塩化カルプロニウムまたはステロイド外用薬)を使用することで治癒率が45%から80%前後まで上昇するというデータがあります)

また、マウスの毛成長に関するデータとしては、「セファランチンによりマウスの背部毛の有意な毛成長促進作用を認め、毛乳頭細胞増殖促進傾向を認めたため、セファランチンは経皮的な毛成長促進作用を有することが明らかとなった。末梢血管拡張作用による毛成長促進だけでなく、毛乳頭細胞に直接作用する作用機転が存在する可能性も考えられる」という報告があります。




セファランチンの毛成長促進作用の検討

これらセファランチンの臨床データをもとにして、円形脱毛症治療で皮膚科を受診されている患者さんにセファランチンが処方された際に、私が患者さんへお伝えする内容について下記いたします。

セファランチンを初めて服用される患者さんへお伝えすること
「これは発毛を促す働きかあるお薬です。頭皮の血流を改善することで毛根を活性化するはたらきに加えて、発毛の司令塔である毛乳頭細胞という部分に直接働きかけて発毛を促す効果があります。さらに頭皮の炎症症状を抑える効果もあります(ステロイド様効果)。効果の発現時期は個人差がありますので自己調節せずに使用してください。漢方薬の成分である生薬を原料にして作られた薬ですので副作用はそれほど多くはありません。極稀ですが痒みや胃腸障害を感じることがあれば先生に伝えてください。
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