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毛虫による皮膚炎(かぶれ) [かぶれ]

毛虫による皮膚炎(かぶれ)

ここ最近、直径1cm程の紅斑が10か所以上、皮膚に発症している患者さんにお薬をお渡しすることが何度か続きました。首から腕にかけて発症しており、いずれも本人には自覚がなく気づいたら発疹がでていたと言っていました。原因は毛虫や蛾による接触皮膚炎が原因ということでした。そこで今回は毛虫の毛について調べてみることにしました。

毛虫の毛の組成
毛虫の種類により異なるので明確な答えはないものの、皮膚炎の原因となる成分はヒスタミン、タンパク分解酵素であるトリプシン、キモトリプシンなどが報告されています。

タンパク分解酵素トリプシン、キモトリプシンとは
人間の膵臓から分泌される消化酵素に含まれている成分です。肉や魚などのタンパク質を分解するため分泌されます。おそらく外敵から身を守るために、このような酵素を保有しているものと思われます。タンパク分解酵素は実験用酵素として人工的にも生成されていますが、この生成物が皮膚に付着すれば皮膚炎が生じ、呼吸として吸いこんでしまうと咽頭痛、気管支炎を発症します。
厚生労働省の労災にも記載されています。




厚生労働省における労災基準に含まれるタンパク分解酵素リスト

以上より毛虫の毛には人間の皮膚を分解する酵素を含んでいることがわかりました(皮膚症状としては赤い発疹がでます)。さらに毛虫は身の危険を感じると毛を空中に発射する能力があるため、直接毛虫に触らなくても、近づいただけで被害を受けることがありますので要注意です。毛虫の毛が皮膚に刺さる、または皮膚に付着するという経路で皮膚炎を発症します。自宅での対処法としてはガムテープかなにかで接触部の毛を取り除き、石鹸水で洗い流すという文章を良く見かけます。毛はタンパク分解酵素ですので、1度接触してしまうと、その部位は炎症を起こします。ガムテープで毛を取り除く理由は2次被害を防ぐことが目的と考えられます。毛虫の毛は非常に細く短いため、毛を確認するには虫眼鏡が必要です。そのため毛虫の毛を皮膚から完全に消失させるため石鹸水で洗い流します。石鹸のような界面活性剤はタンパク質を変性させる効果があるためタンパク分解酵素を失活(効果を消失させる)させることが目的です。

処方される薬は医師の見立てで様々かと思いますが、毛虫皮膚炎と診断された方の薬をみると比較的強めの薬が処方されている印象があります(内服ステロイド短期間、ベリーストロング外用薬など)。患者さんにすると無意識に大きな紅斑が首や腕などの露出部位に生じているため早く治したいという希望があるためだと思います。毛虫のいる草むらや公園、ツバキ・サザンカなどの葉に付着していることが多いため近づかないことが一番の予防策となります。
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