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フェブリク錠とトピロリック錠(ウリアデック錠)の違いについて [尿酸]

フェブリク錠とトピロリック錠(ウリアデック錠)の違いについて

高尿酸血症治療薬を使用している患者様の薬を調剤していると、高齢による腎機能低下のために腎排泄型の薬剤であるザイロリック(アロプリノール)から肝代謝型の薬剤であるフェブリクまたはトピロリック(ウリアデック)錠へ変更されることがあります。

今回はフェブリク錠とトピロリック錠(ウリアデック錠)の違いについて調べてみました。
キサンチンオキシダーゼ阻害薬による治療戦略




トピロリック錠のKi値
フェブリク錠もトピロリック錠(ウリアデック錠)も尿酸を合成する酵素のはたらきを妨げることで尿酸の合成を抑える薬です。具体的にはフェブリク錠やトピロリック錠が尿酸合成酵素であるキサンチンオキシダーゼにくっつくことで、酵素の正常な働きを阻止します。

このとき、くっつく強さを示す指標にKi値(阻害定数)があります。Ki値が小さいほど、薬が酵素にくっつく強さが大きい(よく効く薬)と判断します。

尿酸合成酵素であるキサンチンオキシダーゼは2つの形態を持ちます。
酸化型キサンチンオキシダーゼと還元型キサンチンオキシダーゼという2つです。

ザイロリック(アロプリノール)錠は還元型キサンチンオキシダーゼへの結合が強いという特徴があります。還元型キサンチンオキシダーゼに対する阻害定数は
Ki=560nmol/L
酸化型キサンチンオキシダーゼに対するザイロリックの阻害定数は上の値の1/1000というデータがありますのでおおよそ
Ki=560000nmol/L = 560μg/ml(単位変更)
と考えられます。

フェブリク錠は酸化型/還元型キサンチンオキシダーゼの両方に対して強い阻害作用があり
還元型キサンチンオキシダーゼに対する阻害活性 Ki=0.6nmol/L
酸化型キサンチンオキシダーゼに対する阻害活性 Ki=3.1nmol/L
どちらに対しても強い阻害活性を有していることがわかります

一方、トピロリック錠のインタビューフォームには酸化/還元キサンチンオキシダーゼについての区別は記載されておりませんでした。
キサンチンオキシダーゼに対する阻害活性=Ki=5.1nmol/L
どちらのキサンチンオキシダーゼかは分かりませんが、いずれにしてもアロプリノールより力価が高いことがわかります。
(上記データはウシミルクオキシダーゼに対して行われたIn vitro試験の結果です)
尿酸とメタボリックシンドローム




フェブリクの臨床データ

~作用時間~
フェブリク錠を反復投与したときの半減期:6.8~8.8時間 
トピロリック錠(ウリアデック錠)の半減期:6.26~7.98時間
あまり変わらないようです。
フェブリク錠が1日1回服用であるのに対してトピロリック錠が1日2回服用です。1回服用時の半減期がそれほど変わらないということは1日2回服用のトピロリック錠の方が血中濃度変化のバラツキが少ないと考えられます。

~食事の影響~
フェブリク:空腹時に比べて食後に服用するとAUCが18%低下した
トピロリック:空腹時に比べて食後に服用すると吸収速度が遅くなる。AUCは変化なし

~適応症~
フェブリク:「痛風・高尿酸血症」/「がん化学療法に伴う高尿酸血症」
トピロリック:「痛風・高尿酸血症」

~血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率~
フェブリク20mg/1×:46.5%
フェブリク40mg/1×:82.9%
フェブリク60mg/1×:83.3%

トピロリック80mg/2×:35.5%
トピロリック120mg/2×:81%
トピロリック160mg/2×:87.5%
フェブリクの維持量は40mg/1×、トピロリックの維持量は120mg/2×ですので、どちらも維持量を継続服用すると80%以上の割合で血清尿酸値を6.0mg/dL以下に保つことができるデータとなっています。
慢性腎臓病(CKD)を伴う高尿酸血症に対するフェブリク錠の投与例




高尿酸血症治療薬の薬物相互作用について
~副作用発現頻度~
フェブリク:副作用22.2%、
トピロリック:副作用35.4%、重大な副作用として肝機能障害(2.9%)
トピロリックは副作用の発現頻度が高い印象です。特に重大な副作用として肝機能障害2.9%は見逃せない数値かと思います。お薬を使用している患者様の体調は継続的に確認する必要があります。



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