So-net無料ブログ作成
検索選択
調剤薬局における発注・在庫・棚卸を考える ブログトップ
前の1件 | -

2016年4月1日の薬価改定にむけて3月の在庫を絞る [調剤薬局における発注・在庫・棚卸を考える]

2016年4月1日の薬価改定にむけて3月の在庫を絞る

4月1日の薬価改定にむけて薬局内の在庫を絞る時期が近付いてきています。今回の改定ではおそらく例年通り6%程度の薬価縮小と考えられていますが、市場拡大再算定を受けた医薬品の大幅減額が確定しているだけに、実際のところはふたをあけてみなければわからないのが実情です。そこで今回は3月の在庫縮小についての具体的な方法について考えてみます。

2年に一度の薬価改定について確認してみると、平成10年(17年前)薬価改定時に-9.7%という大幅値下げがありましたが、その後は-6%程度で推移していることがわかります。薬価改定の指標となる「平均乖離率」も8%台で推移していることから、医薬品全体でみると例年にならった減額改定が予想されます。

例えば例年通り6%の減額であったと想定して考えてみます。医薬品によっては薬価が10%減額となるものもあれば0.5%程微増する品目もあります。往々にして最低薬価近辺の薬は据え置き、または微増微減となり、高薬価の品目は10%程度の減額となります。

例:1錠300円の薬は12%減額、1錠10円の薬は10円のまま据え置き
これを”医薬品全体の減額率”でみると6%の減額となるわけですから、まさに言葉のマジックを痛感します。

具体的な薬価金額について考えてみます。

1錠あたり150~200円以上の内服薬は全体の10~15%程度しかありません。しかしこれら10~15%の高い薬価の薬が内服薬における医療費全体の7割以上を占めていると考えられています。医療費削減が必須課題である厚生労働省は高薬価の医薬品価格を大幅(10%程度)に減額し、その後”全体として-6%”という数字づくりのために、それ以外の薬(GEや低薬価の薬)の減額率(増額率?)を微調節しているのではないかと私は勘ぐっています。(私の勝手な憶測です)

薬価が1錠300円の薬を購入すると消費税(8%)がかかります。4月1日の薬価改定で薬価が10%減額の270円となる場合、現在在庫している薬に関しては1錠薬を出すごとに54円(税込み)の損失となります。薬価差益が18%以上得られていなければ赤字となります。しかし2015年度の平均乖離率(厚生労働省の調査による薬価差益)は8.8%ですので、どうやっても9.2%(27.6円)の損失は避けられません。

以下に具体的な品目について言及してみます。

ソバルディ(1錠6万円)やハーボニー(1錠8万円)は特例拡大再算定(max50%)に該当する医薬品であり、50%減額の可能性が示唆されています。仮に50%減額として上記の計算をソバルディ・ハーボニーに当てはめてみると3月31日までにソバルディまたはハーボニーを在庫していた場合、ソバルディを1錠患者さんにお渡しするごとに33900円の損失、ハーボニーは46315円の損失となります(薬価差益を0%として計算しています)。そのため在庫は避けたい医薬品であるといえます。

同様に特例拡大再算定(max25%)に該当するプラビックス75mg(1錠282.7円)が25%減額となった場合を試算してみると

282.7円(薬価)×1.08(消費税)=305円
282.7円(現薬価)×0.75(25%引き)=212円
305円 - 212円=93円

2016年3月31日に在庫しているプラビックス75mgは4月1日以降に患者さんへお渡しすると1錠ごとに93円の赤字となります(薬価差益を0%として計算しています)。
注:薬価差益が33%であれば損失はありません

具体的な減額率は示されておりませんが市場拡大再算定に該当する医薬品が15~25%の減額率として同様に試算すると(薬価差益を0%として計算しています)

ラミクタール100mg(273.8円)→63~90円の損失
イーケプラ500mg(237.6円)→55~78円の損失
エビリファイ12mg(350.4円)→81~116円の損失
リリカ150mg(175.9円)→40~58円の損失
サムスカ15mg(2597.9円)→598~857円の損失
レミッチ2.5㎍(1795円)→413~592円の損失
リクシアナ60mg(758.1円)→174~250円の損失
市場拡大再算定に該当する医薬品




在庫を絞る理由について
上記に示した拡大再算定に該当する医薬品の減額率はある程度開示されていますが、それ以外でも薬価が高い医薬品に関しては10%前後の減額改定が想定されます。厚生労働省による医療費削減の狙いを十分に理解して、その損失に巻き込まれないように適切な在庫管理を心がけたいと考えております。

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康
前の1件 | - 調剤薬局における発注・在庫・棚卸を考える ブログトップ
にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村