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SGLT2阻害剤(ジャディアンス)服用による心血管死抑制作用とヘマトクリット値の影響について [糖尿病]

SGLT2阻害剤(ジャディアンス)服用による心血管死抑制作用とヘマトクリット値の影響について

第76回米国糖尿病学会での報告によると、ジャディアンス服用による心血管死抑制作用(EMPA-REG OUTCOME試験)につてのサブ解析について報告がありました。その中で、心血管死抑制を媒介した因子についての紹介があり、ヘマトクリット(Ht)の変化率がプラセボ群に比して最も高いことが報告されました。

ヘマトクリット(Ht)とは血液中に含まれる血球の割合を示す検査値のことです。

血液=血球(赤血球96% + 白血球3% + 血小板1%)+ 血清

ヘマトクリットが大きいほど、“血球が多い”、“血液が濃い”、“循環血流量の低下”が考えられます。

報告によると、心血管抑制リスクに関して、HbA1c、空腹時血糖、血圧、心拍数、Cho値、TC、体重、尿酸値、体重、Htなどの因子による間接的効果について検証されたところ、プラセボ群に比してHtの変化率が最も高くハザード比(HR)0.791となっています。

ジャディアンス服用による体液量の減少がHt値の上昇を招き(Ht上昇:最大3%、体液量減少7%)、左室機能が低下した病態において有益な作用を示したと示唆されています。また報告者はHtの上昇が酸素供給量の上昇をもたらし、心血管リスクを抑制した可能性についても考察しています。
ジャディアンスによる心血管リスク減少および腎疾患リスク抑制に関する報告




SGLT2阻害剤による脱水が関与?している可能性が調査されている下肢切断リスクについて
体液量の減少(Ht値上昇)は心血管リスクの減少に寄与する反面、末梢循環の悪化にも関与する可能性(下肢切断の可能性)がFDAおよび欧州医薬品庁により調査されています。

SGLT2阻害剤による心血管リスク低下作用については、血中のケトン体が増加して、代替エネルギーなり心臓や腎臓でのエネルギー源として利用されることが、その要因ではないかという可能性を考えている研究者もおり、今後ともEMPA-REG OUTCOME試験のサブ解析および考察には注目していきたいと思います。