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財務省の財政審議会が考える薬価制度(平成29年5月25日「経済・財政再生計画」を建議) [医療ニュース]

財務省の財政審議会が考える薬価制度(平成29年5月25日「経済・財政再生計画」を建議)

平成29年5月25日、財務省の財政制度等審議会は“「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議”を麻生財務相に提出しました。計画案の中には調剤報酬・薬価制度に関する建議も多数盛り込まれております。
(“建議”とは政府に意見・希望を上申することです。)
「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議




薬価制度の抜本的見直し(経済財政諮問会議より)
平成29年5月23日に内閣府の経済財政諮問会議にて薬価制度等の抜本的見直し案が開示され、平成29年5月25日(2日後)に財務省より「診療報酬・介護報酬・薬価制度」に関する建議が提出されるという流れが偶然なのか意図的なのかはわかりません。

「経済・財政再生計画」は目次・総論・本題・参考資料を含め全160ページからなります。実際に見てみると、薬価制度関連のページ数が非常に多いことがわかります。それほど財務省は社会保障費とりわけ薬価制度に着手すべきと考えているようです。

内容を要約しますと
・調剤報酬はH28年度同様にH30年度も抜本的は適正化が必要

・薬価は年4回(新薬収載時に)見直すべき

・新薬創出加算は廃止すべき

・他の医薬品より優れている薬は加算されるべき

・先発医薬品を希望する患者さんに関しては、後発品の価格を超える部分に関しては原則自己負担とすべき

・生活保護受給者が、自己都合で先発医薬品を希望する場合は、後発医薬品の価格を超える部分に関しては自己負担とすべき

・生活保護受給者が頻回受診(医学的にみて過剰な受診)する場合は、一定額を自己負担とすべき
「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議




薬価制度の抜本的見直し(経済財政諮問会議より)

財務書が考える建議の中から、調剤薬局関連の社会保障に関する案件をピックアップして下記します。

~調剤報酬の見直し~

・平成28年度改定に引き続き、30年度改定において、対物業務から対人業務へ評価を重点化し、更なる抜本的な適正化を行うべき。

・いわゆる門内薬局や門前薬局などの業務実態等、様々な形態の保険薬局が実際に果たしている機能を精査した上で、院内調剤とくらべてどの程度の機能を果たしているかという観点も含め、報酬のあり方を検討すべき。

~薬価制度の抜本改革~

・今後、高価な新薬が生まれる状況であっても、公的医療保険制度が、重要な疾病リスクを適切にカバーしつつ、制度の持続可能性を維持していく必要。このため、薬価制度について、昨年末に決定した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、改革を実行し、国民負担を軽減すべき。

・年度途中に新薬を保険収載する場合は、保険財政や国民負担の観点から、収載による財政影響を検証するとともに、これに対して必要な措置を講ずる事ができるよう検討すべき。

・新薬の収載後も、その使用動向を随時把握し、効能追加等により保険適用時の見込みよりも販売額が増加する場合には、市場拡大再算定も参考に、速やかに薬価を引き下げる仕組みを設けるべき。

・毎年の予算編成にあたっては、市場実勢価格の動向を適切に反映し、速やかに国民負担の軽減を図るべき。

・このため、「価格乖離の大きな品目」については、通常の薬価改定と比べた国民負担軽減の効果を踏まえ具体的な内用を検討していくべき。

・新薬創出加算は廃止し、加算分は国民に還元すべき。イノベーションの評価に関しては、有効性・安全性、費用対効果等の観点から客観的に他の医薬品よりも優れていると認められる医薬品を見極めた上で、必要な加算等を行う仕組みを検討すべき。

・後発の新薬の薬価算定の際に、既存の類似薬に係る加算の効果が当然に及ぶ仕組みを改めるべき。

・新規収載時において、原価計算方式で薬価算定が行われる場合や、類似薬効比較方式であっても一定の加算が行われる場合には、費用対効果評価を義務付け、費用対効果が悪い場合には価格を引き下げる仕組みとすべき。

・新薬創出加算の廃止と併せて、イノベーションの評価の観点から、薬価改定時において改定後の薬価に有効性等による加算を行う仕組みを設ける場合には、費用対効果評価分析により客観的に費用対効果が優れていることを示すことを要件とすべき。
「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議




薬価制度の抜本的見直し(経済財政諮問会議より)

~薬剤自己負担の引き上げ~

・薬剤自己負担の引き上げについて、薬剤の種類に応じた保険償還率の設定や一定額までの全額自己負担といった諸外国の例も参考としつつ、市販品と医療用医薬品とのバランス、リスクに応じた自己負担の観点等を踏まえ、速やかに具体的内容を検討し、実施すべき。

・75歳以上の後期高齢者の自己負担について見直しを行う必要

・現在70歳~74歳について段階的に実施している自己負担割合の2割への引き上げを、引き続き75歳以上についても延伸して実施し、2019年度以降に新たに75歳以上となる者について2割負担を維持すべき。早急に議論を開始すべき。

~後発医薬品の使用促進(80%目標の達成時期)~

・後発医薬品の使用割合について、70%までの目標を設定していた際に想定していた伸び率も踏まえつつ、80%とする目標の達成時期を2020年度までのできるだけ早期に設定するとともに、目標達成に向けて、これまでの取り組みに加えて、更なる使用促進へのボトルネックを明らかにし、患者へのインセンティブを含め効果的な促進策を講じるべき。

・選定療養の仕組みも参考に、後発品の平均価格を超える部分については、原則、自己負担で賄う仕組みを導入すべき。

~生活保護における医療費~

・頻回受診が疑われる受給者であって、医学的にも過剰な受診を続けていたと認められるものに対しては、例えば一定の自己負担を導入するなど、実効性ある改善策を講じるべき。

・後発医薬品が徹底されるよう、医師がその使用を認めているにも関わらず、自己都合で先発医薬品を使用する場合は、例えば、後発医薬品との差額について、一定の自己負担を求めるなど、実効性ある改善策を講じるべき。


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