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2.調剤薬局で低用量フルイトランを患者さんへお渡しするときに伝えること [利尿薬]

2.調剤薬局で低用量フルイトランを患者さんへお渡しするときに伝えること

利尿薬でありながら、低用量で使用するフルイトランやヒドロクロロチアジドを誤解なく(尿量増加というニュアンスを伝えずに)患者さんへお伝えする方法を検討します。


~低用量フルイトランの特徴~
・通常は2~8mgが常用量のところを0.5~2mgで使用する
・Na、Clの再吸収を抑制することで脱塩・利尿作用で循環血液量を減少させる
・交感神経刺激に対する末梢血管の感受性を低下させることで降圧効果を有すると考えられている。
・フルイトラン8mgを飲むと100分以内に最大利尿を示し、利尿採用は6~7時間持続した
・蓄積尿量:データなし
・降圧効果のデータはありますが、利尿作用時間、量を示すデータなし

私独自の解釈ですが、RA系抑制状態でフルイトランが投与された場合について想定します。
利尿量データがほとんどないため、臨床使用状況を踏まえた想定です。ごく低用量を使用していることから短時間に大量の利尿効果ではなく、12時間ほどかけてじわじわ利尿作用が持続すると想定します(2mgを単回経口投与したときの血漿中濃度より)。じわじわとした利尿作用により循環血流量がじわじわ低下してきます。このじわじわ循環血流量低下にRA系が反応して賦活化するか、RA系抑制状態を維持するかがポイントだと思います。これに関する具体的なデータを探しあげることができませんでした。臨床使用頻度の多さから考えて、おそらく後者の「RA系は抑制状態を維持する」が正解であると推測します。このため、低用量フルイトランの低用量利尿効果がもたらす循環血流量の低下はRA系抑制状態を刺激せず循環血流量が低めで維持する事ができます。これにより1日を通して安定した降圧効果を示すと解釈しています。

○各種ARBとチアジド系利尿薬の相性について
ARBとチアジド系利尿薬の配合剤は現在5種類が薬価収載されています。ARBによるK値上昇をチアジド系利尿薬(K値低下作用)でカバーすることで双方の副作用を補完しあう良い組み合わせと考えられています。しかしフルイトランにはもう1つ高尿酸血症の副作用があります。以前、「ARBの違い」というテーマでも記載しましたがイルベタンとニューロタンは腎臓への移行性が高く、さらにURAT1阻害作用もあるため尿酸の再吸収を阻害する働きがあります。このためARBとチアジド系利尿薬の合剤を考える場合、K値および尿酸値という2つの副作用をカバーし合えることを考えるとイルベタンやニューロタンとチアジド系利尿薬の合剤が理想的と私は考えます。

~低用量フルイトランを患者さんへお渡しするときは~
以上の情報から私がフルイトランを患者さんへお渡しするときに伝えること検討します。

・単独で降圧効果を期待するのであれば4mg~6mgを飲む薬です。(2~8mgというインタビューフォームに記載されている使用範囲を狭めて伝えることで「少ない」というニュアンスを伝えます)
・今回は少ない量を飲むという指示なので、この薬の単独での効果というよりは、他の降圧薬(ARBやACE-I)の効果を底上げ(補助、お助け)して、効き目を安定させることを目的として使用していただきます。
・「利尿剤」とは記載されていますが、通常量よりもすごく少ない量をご使用いただきますので、自覚できる程の尿量の増加を感じることはないと思います。また、じわじわと長く効くタイプの利尿剤ですので、飲んですぐに「トイレにいきたい」という利尿剤のイメージではありません。
・降圧効果の補助を目的としておりますので、血圧が少し下がることによる「めまいフラツキ」の可能性がゼロではありません。急な動作を控え、座位から立ち上がる時には注意してください。

このような主旨を手短にまとめて伝えるように心がけております。




ARB(降圧剤)の違いを代謝経路とインバースアゴニストから検討する


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